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[donichi-360°] ガラ+小文

2020.4.8(木) – 駅のさくら
土日画廊の最寄り駅、西武新宿線「新井薬師前」駅、下りホームの脇にちょっとした空き地、立ち入る事の出来ない空間があります。なにげなくも独特な雰囲気でありますが普段はほとんど気にも止められない存在です。が、この季節、ホームで電車を待つことがあると、そーだ、さくら!と思い出すのです。四方を建物の低い屋根に囲われた狭く細長い空間、空から入る太陽光に透かされて、八重の薄いピンクのはなびらは、軽くふっくらとした半透明の塊なって枝にぶら下がっています。                                                                 

樹はそれほどの大木ではありませんが、胴回りは立派でずんぐりとしていて、相撲取りのしこを踏むような重量感のある風情。黒っぽい幹肌からも結構な樹齢を感じさせるこの樹がいつからあったのか,その昔の記憶がありません。この駅は戦後3回(多分)建て直されていますが、この土地で育ち、子供のころから利用していた私がこの”花”に気がついたのは迂闊にも現在の姿になって随分過ぎてからです。(私の年齢は不詳にしておきます。)

西武新宿線では一部地域の地下化を行っています。新井薬師前駅もその工事の最中で、来年の初め頃には完成の予定とか。すると、現在の環境は当然再開発ということになります。その時に永い間この駅をみつめ、その生涯をこの地で共に過ごして来た”桜樹” の運命は如何に!!!
整備された後も、この駅の歴史の語り部として、凛と立つ「薬師駅の桜」を観られる事を期待します。