2023年展覧会

【常設展示  版画を中心に  】

2023年2月23日(木)ー3月12日(日)
open 木金土日 12:00-18:00 (常設展時間です)
close 月火水

秋山史子 プリンターから出力 ’08  2点を上下に並べました。

今泉省彦 「カロンの舟 ダンテの棺 ’97」ほか2点

遠藤 昭  紙に鉛筆、多分コーヒで着彩。ほか3点

竹田邦夫 「TEHULOTEPEC 2 」木版画 ほか1点

長野順子 「緑化計画 ’13 」銅版画 ほか2点

鍋田庸夫 「Still life – Standing there ’91」

他。

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【 佐藤公紀 素描展 】
2023年1月13日(金)ー1月29日(日)
開廊時間 12:00-19:00
休廊日  今回に限り 水曜日、木曜日

23.8.30

25.5.12

大正9年に山形県松山町(現 酒田市)に生まれた佐藤は20歳で伊藤深水の門をたたき、その影響を受け生涯の道となる”美人画”探究へと歩み始めます。
深水、上村松園、鏑木清方など先人たちの作品を模写し伝統を学びつつ、新しい息吹を感じる美人画を追求します。時代はすでに戦後、混乱の中にも人も物も希望と変化とに満ち溢れた時代です。戦争から帰還し20代半ばの佐藤も当然ながら新しい時代に希望と可能性を見いだしたことは容易に想像できます。

膨大に残された素描の中から、今回は戦後数年間に描かれた素描を中心に展示いたします。身近な風景、植物、身内やモデルの人々をモチーフに描かれた素描は、衣装や髪型など昭和の香りが漂い、古い映画の一場面を思い起こされるような楽しさもあります。
同じ人物、同じポーズで繰り返し描かれているものもあり、本画にしようとしていたのか、制作への意欲を感じます。

素描は描く対象と画家との関係が直接的で生の感性が反映されている場合が多いです。時に生活感を感じたり、本画にはあらわれない画家の一面を覗くことができます。現役、物故作家にかかわらず、そのあたりが素描の面白く興味深いところです。

鬼籍に入り随分と昔の画家ではありますが、今でも故郷の酒田市では人気があり、お盆には美人画の”絵灯籠”が展示され、夏の風物詩になっています。
そんな画家の息遣いを”素描”の中に発見して楽しんでいただければ嬉しい限りです。

佐藤公紀 略歴
大正9年  9月8日 山形県鮑海郡松山町に生まれる。
昭和15年  6月 伊藤深水に師事。
昭和23年  長野県に疎開中の深水の内弟子として住み込む。
昭和24年  師と共に神奈川県北鎌倉に移転。
12月、帰郷、以後郷里松山町で制作活動。
昭和41年  再上京、以後東京で制作活動。
昭和50年  第一回美人画個展を新宿伊勢丹で開催。
以後同デパートで計四回開催。
昭和51年  東京銀座・東京セントラル絵画館で個展。
昭和54年  山形県酒田市・清水屋デパートで個展。
昭和56年  静岡県浜松市・松菱デパートで個展。
昭和59年  名古屋市・丸栄にて個展。

平成3年  郷土松山町で第8回阿部次郎賞を受賞。
令和2年  「佐藤公紀生誕100年展」(松山文化伝承館)

パブリックコレクション:酒田市美術館、松山文化伝承館

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